Archive for 英文ニュース和訳

【追加】複数のビットコイン取引所がDDos攻撃を受け反落(TechCrunch記事和訳)

Bitcoin急落のニュースは、ガーディアンCNETCNNなどからも出ていますが、TechCrunchのニュースが総合的でわかりやすかったのでメモ。

  • Bitcoin Suffers A Correction Amid Apparent DDOS Attacks On Some Exchanges | TechCrunch
    http://techcrunch.com/2013/04/10/bitcoin-crash/

    • Bitcoinは過去30日間で価格が5倍になった後、古典的な反落を経験しています。
      今朝Mt.Goxで265ドルの高値で取引されていたBitcoinは、急落して現在は150ドル付近で取引されています
      (※上のリンク先のデータページはちょっと面白い^^)

      我々はMt.Goxに何が起こったのか確かめるため、最大の取引所のひとつに接触しました。
      TradeHillと呼ばれるサンフランシスコに拠点を置く取引所は、Mt.GoxとBitstampへの明らかな分散型サービス妨害攻撃(DDoS)があると言っています。
      攻撃者がターゲットの外部要求を上回った時、分散型サービス妨害攻撃(DDoS)が起こり、その結果正当なユーザーからの正規リクエストを受け取ることが出来ません。

      先週、東京に拠点を置く取引所Mt.Goxは、ハッカーたちは通貨価格操作のための戦略を取っていると語っていますす
      「攻撃者はBitcoinがある価格に達するまで待ってから売り、そして取引所を不安定にし、多くの人のパニック売りを待ちます」
      「Bitcoinがある一定の価格まで落ちたら、攻撃を止めて出来だけ多くBitcoinを買います」
      「これを過去数日間に2、3回繰り返して彼らは稼いでいます」

      これは再び起こることかも知れません。
      専門的な視点から見ても、30日間で400%の価格増はおそらく維持するのは不可能です。
      この時点での反落は、むしろ健康的で自然なのかも知れません。


※追記 4/11 17:45

その後Mt.GoxがフェイスブックでDDoS攻撃による取引遅延ではなかったと発表してます。
それを受けてTechCrunchさんもMt.Goxフェイスブック発表を全文掲載した追加訂正記事を投稿。

・Bitcoin Price-Drop Caused By Rush Of Interest, Not DDOS, Says Mt.Gox Exchange; Newcomers Now Opening ~20k Accounts Per Day | TechCrunch
http://techcrunch.com/2013/04/11/bitcoin-price-drop-caused-by-rush-of-interest-not-ddos-says-mt-gox-exchange-newcomers-now-opening-20k-accounts-per-day/

Mt.Goxによると、3月全体の75,000に対して4月初頭の数日だけで60,000の新規アカウント登録があり、一日あたりの新規アカウントは平均2万になるとのこと。
新規アカウントと取引量の急増に処理が追いつかず取引遅延が生じ、それにより連鎖的パニック売りが起こったというのが暴落の原因。
先週から今まで昼夜を問わず事態の改善に忙しかったが、今後数日間はシステムの総合的改善を行うようです。

連邦捜査局はなぜまだBitcoinを閉鎖しないのか(GlobalPost記事和訳)

米国財務省金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)から先月発表されたマネーロンダリング防止ガイドラインに関していくつか関連記事を訳してみましたが、できるだけいろいろな角度からの解説や意見を見ておきたいのです。

法律関係は解釈次第でかなり意味が異なってきたりしますものね。

というわけでグローバルポスト記事をメモ。

  • Why the feds aren’t shutting down Bitcoin ? yet | GlobalPost
    http://www.globalpost.com/dispatch/news/business/global-economy/130402/bitcoin-dollar-legal-illegal
    April 2, 2013

    • Bitcoinは合法か?米国政府は今のところイエスと返答

      アメリカで自分自身のお金を作ることは違法ですが、それは連邦捜査局がいつでもすぐにデジタル通貨bitcoinを閉鎖することを意味しないと、金融サービス分野の弁護士Dan Friedbergは我々に語りました。

      それは、仮想通貨bitcoinが世界中で使用されているわけではなく、連邦捜査局はbitcoinを米国政府により発行された紙幣や硬貨のような「通貨」として見なしていないからです。
      代わりにそれは、「仮想通貨」として見なされます。

      bitcoinと他の仮想通貨に対するマネーロンダリング規制を適用した最近のアナウンスメントで、連邦政府はその特徴を明確にしました。

      財務省金融犯罪取締ネットワーク(FinCEN)はbitcoinに対して名指しでは言及しませんでしたが、新しい規制はまさしくbitcoinのような「換金可能な分散化仮想通貨」に対して適用された、とFriedbergは言います。

      FinCENがその通告を発表する前、Bitcoinファンは少しイライラしていました。

      Friedbergは「これは非常に新しい分野なので、財務省がどう反応するのか誰も知りませんでした」と言います。

      Friedbergはeメールのメッセージで言わなくてはならないことがありました。

      「FinCEN発表前の大きな懸念は、米国政府がbitcoinを違法通貨と規定するかも知れないというものでした」
      「実際合衆国憲法は、購入と借入に関する唯一の通貨制度を保証するため、アメリカ合衆国内での硬貨鋳造に関する独占的権限を連邦議会に委任しています」
      「したがって財務省は、bitcoinを憲法上の基本的権限を破る競合する違法通貨と見なす可能性がありましたが、そうしないことを決定しました」
      「かわりにFinCENは、”仮想通貨”と”現実の通貨”を区別し、”仮想通貨は現実の通貨が持つすべての実属性を欠く”と指摘しています」

      それが米国通貨に対する大きな脅威ではないので、連邦政府がbitcoinをそのままにしているという可能性もあります。
      流通している米国通貨1兆1800億ドルに比較すると、今のbitcoinは約10億ドルの価値があります。

      さらに、Bitcoinは比較的不安定だとインターネット関連法専門弁護士Mike Youngは指摘します。

      「Bitcoin為替相場が安定し、いつかデジタル通貨が米ドル以上に好まれるようになれば、それがアメリカ国内でBitcoinを禁止するための転機になり得るでしょう」

      Youngによれば、ひとつにはそれが海外に拠点を置く国際通貨としての”グレーエリア”にあるので、今のところbitcoinは存在できるとのことです。

      「もしBitcoinが純然たるアメリカ国内の通貨だった場合」とYoungは言います、「それはもっとずっと以前に閉鎖されていたでしょう」

ビットコインにハイパーデフレーションの危険はない(Forbes記事和訳)

P2P暗合通貨の価格急上昇(なんてこったい!今現在127ドル!)にともない、ビジネスインサイダーでJoe Weisenthalさんは4月1日「Bitcoin経済はハイパーデフレーション期を通して壊滅的になるかもしれない」という記事を出し、その記事の最後では「急騰する通貨は実際の取引を殺し、買い貯めを促す」と結論づけました。

この記事に対して、Joe Weisenthalさんのお友だちTimothy B. Leeさん(実際にBitcoinをいくらか所有しForbesでBitcoin関連記事を投稿している人)が同じ日にForbes上で反論。
Bitcoinはあくまで勘定単位なので、現実のお金でのハイパーデフレーションのような経済的混乱は招かないんだよ、的な内容でしょうか。

面白かったのでメモしておきます。

  • No, Bitcoins Aren’t In Danger From “Hyperdeflation” – Forbes
    http://www.forbes.com/sites/timothylee/2013/04/01/no-bitcoins-arent-in-danger-from-hyperdeflation/
    4/01/2013
    Timothy B. Lee

    • 私の友人Joe Weisenthalは、Bitcoinの価格が過去3ヶ月の間に13.5ドルから100ドルまで上昇したことで、Bitcoinが「今やハイパーデフレーションのひどい状態にある」と主張しています。

      • 数週間前、ピザを買うためには1Bitcoin必要だったとしましょう。
        それが今日ではたった1/5のBitcoinで済むかも知れません。
        でももし上記チャートを見たら、その価格でも支払う気になるでしょうか?
        明日になればBitcoinがもっと高くなるという時に、何故ピザ(大麻やその他)を買うでしょう?
        このチャートを見れば、コインを減らすことは正気とは思えないはずです。

      デフレーションが従来の通貨では有害とはいえ、Bitcoinは小切手などの交換媒介物と同じく経済学専門用語では勘定単位になります。
      あなたが家を購入する時、住宅ローンはドル建てになると思います。
      そこで、もし1ドルの価値が倍になったとしたら、あなたはローンの支払いが出来なくなるかも知れません。
      同じように、給料がドル建てだった場合、労働者は賃金カットに反対するので、デフレーションは雇用主が従業員の解雇を強引に進めることが出来ます。

      しかしBitcoinは勘定単位として用いられるので、そういったことは稀です。
      Bitcoinで麻薬を売るシルクロードのようなWebサイトに行ったとして、そこには普通Bitcoinと従来の通貨の両方が表示されています。
      そこでは、Bitcoinの価格がドルやユーロに対して上下する度に、Bitcoin価格は自動的に調整されます。

      さらに、Bitcoinで給料を受け取ったり、お金を借りたり、毎月の家賃を支払っている人はいません。
      ですから、Bitcoin価格の急上昇は、ドルのデフレーションがもたらすような経済的混乱を引き起こすことはないでしょう。

      また、「ハイパーデフレーション」には「投資機会」という別の意味もあります。
      もしJoeがBitcoin価格は急上昇し続けると思うのであれば、彼は自分の発言にお金を出していくらかBitcoinを買うべきです。

仮想通貨が現実世界の一員に:ビットコイン(Bloomberg記事和訳)

  • Bitcoin: Virtual Currency Enters Real World – Bloomberg
    http://www.bloomberg.com/news/2013-03-22/bitcoin-virtual-currency-enters-real-world.html
    2013-03-22

    • 現実世界にようこそ、Bitcoin。
      米国政府はそれらを規制しようと努めることで、人気のある暗合通貨と他の”仮想通貨”を公式に合法と認めました。
      米国財務省の金融犯罪取締ネットワークは、これらの通貨を発給または交換する企業に対し、マネーロンダリングと記録管理規則に関するガイドラインリストを月曜日に公表しました。
      これは、商品やサービスを購入するためにBitcoinを使用する人々には影響しないでしょう。

      ガイドラインは、仮想通貨の非合法活動での使用に関する懸念増加や、昨年の連邦捜査局レポートに見られるようなハッキングやアカウント強奪、ソフトウェア異常に関連するリスクなどを反映しています。

      それらはまた、Bitcoinの高まる人気の証拠でもあります。
      Bitcoinは昨日、74ドルという過去最高価格に達しました。
      今週の為替レートでの急上昇は、キプロス政府が救済措置請求の支払いのために、預金口座からユーロを税金として取るだろうという不安と同時に起こりました。
      Bitcoinは急速に従来の通貨の代替として見なされるようになっています。

      2009年にミステリアスなプログラマー、サトシ・ナカモトによって作られたBitcoinは、取引業務から金融機関の信頼を取り除きます。
      通貨はユーザーにプライバシーと匿名性を提供し、取引が直接個人の間で行われるので、しばしば”民主主義”の通貨として称えられます。
      そのネットワークは、何万ものパーソナル・コンピューターからなる分散型システムです。

      Bitcoin財団は火曜日、その新しいガイドラインに声明を発表しました。
      新しいルールは「ほとんどではないにしてもその多くのBitcoinコミュニティー・メンバーが従うのは」不可能かも知れません。
      その変更は、新しいBitcoinを生成する”採掘(マイニング)”(採掘報酬としてBitcoinを得る)する人々が、もしBitcoinを他の通貨に送金する場合、政府に登録するよう影響を及ぼすかも知れません。

      いくつかの企業はそのルールを予期していました。
      70万を超す場所でBitcoinをドルに交換する決済業者BitInstantは、既に準拠しているとWall Street Journalは報じています
      そして政府の見落としから、Bitcoinのための多くの合法的用途があります。
      例えば、RedditやWordPressのWebサイト上で購入をするために使用することが出来ます。
      ひとりの男性はBitcoinで売り出すために、彼のカナダにあるバンガローを掲載しました。

      Bitcoinが新しいユーザーとより多くのお金を引きつけるためには、身元確認と報告義務が必要となります。
      次のステップは、使いやすさを増すことと、既存の銀行システムとの統合になるかも知れません。
      12月に交わされた通貨両替会社Bitcoin-Centralとフランスの金融会社Aqobaとの提携が、それがどのようなものなのかのモデルを示します。
      その提携は、Bitcoin所有者のBitcoinをユーロに両替出来るデビットカードをBitcoin-Centralが発行することを可能にし、そして口座のユーロ残高には政府の保険がかけられます。

      ユーロ圏でのBitcoinの熱狂と米国の新しいガイドラインは兆候です。
      政府はBitcoinをこれ以上無視することが出来ません。

ユーロからビットコインに避難(Bloomberg記事和訳)

キプロス問題とBitcoin価格の急上昇、スペインでのBitcoinアプリのダウンロード数増加、ハッキングやシルクロード闇市場、欧州中央銀行レポート、ネットでの銃販売(3Dプリンター使用)など、Bitcoin周りのいろいろな話題が短い記事の中にてんこ盛りな面白い記事でした^^

  • Fleeing the Euro for Bitcoins – Bloomberg
    http://www.bloomberg.com/news/2013-03-20/fleeing-the-euro-for-bitcoins-.html
    2013-03-20

    • 政府があなたの預金を奪うかも知れないと心配しましたか?
      そのためのアプリケーションがあります。

      実際、すべての通貨があります。
      分散型ネットワークに基づいたオンラインのみの通貨、それがBitcoinです。
      日曜日、3つのBitcoin関連アプリケーションのダウンロードがスペインのチャートで急増したとBloomberg Businessweekがリポートしました。

      Bitcoinへの関心は、キプロス政府が国の救済措置プログラムの一環として預金口座税を計画したニュースと同時に起こりました。
      最新の価格情報によると、オンライン通貨の価格は過去2日間で20%以上増加して64ドルになっています。

      その欠点は、価格変動やハッキング、アカウント窃盗の経験が豊富だということと、Silk Road marketplaceでの違法オンラインドラッグ購入が月に約200万ドルに達することを含めて闇取引市場のお気に入りだということです。
      ヨーロッパの一部の人々がBitcoinに貯金を投資していることは、まったくもってヨーロッパの銀行に対する信頼の表れではありません。

      10月に発表されたたヨーロッパ中央銀行のレポートによると、もし一般大衆がBitcoinの成長は「中央銀行がその仕事を適切にしていない」ことによると理解すれば、Bitcoinの需要増加は「中央銀行の評判に否定的影響を及ぼす可能性がある」ことになります。

      Bitcoinは、インターネット上でユーザーが中間業者なしに二者間取引を処理することを可能にし、業務から完全に金融機関を追い出します。
      人々はオンライン取引サイトで現地通貨をBitcoinに交換し、それを電子財布(e-wallet)に蓄えることができます。
      また、BitPayのような決済処理サービスは、小売店が支払いとしてBitcoinを受け付けることを可能にします。
      仮想通貨はビデオや銃の部品、ピザやWordPressのアップグレードなど、さまざまな商品やサービスを買うことができます。

      多額のお金を置こうとしている投資家に対して、既存の銀行システムにある調整や統合なしでは、Bitcoinはまだ魅力的ではありません。
      しかし銀行の信頼が蝕まれ、通貨がメインストリームでもっと成長した時、Bitcoinは見るべき何かでしょう。